フランスでは、新型コロナウイルスの影響により、外出禁止制度が行われています。外出のための証明書を持っていないと、罰金を取られるといった状況です。そんなわけで、多くの若者達も家から出られずにいます。
外出禁止状況下で中高生は?
外出禁止命令が出る前、私たちは、ふらっと公園に行ったのですが、そこでは小・中高生達がサッカーやバスケットボールをして遊んでいる姿も。フランスでは、外出禁止制度の直前に学校も閉鎖され、子供・若者達は普段以上に時間をもてあましている状況にあったのです。そんな子供・若者達は、今、公園で遊ぶことも許されていません。
その結果の生活は・友達と遊べない・オンラインに浸る・学校から出された宿題をやる・オンラインの授業がある(学校による)・家族とずっと共に過ごす といった感じになっています。
私たちが参加していたユース&カルチャーセンターも今や閉鎖。若者達は集まることが出来ません。そんななか、子供・若者の居場所というのはいつも以上にネット環境に移行してきています。そこでこの記事!
Discordグループを作ろう!
実は私たちの参加するユースセンターでもオンラインを通した環境作りというのが行われて、一番上に出てきているDiscordを昨年から積極的に利用しています。もともとデジタル機器を積極的に利用していた私たちの場では、ユースセンターの開館情報やイベント情報を共有する場が求められ、オンラインでグループを作ろうということになりました。
なぜ、Discordを使っているのか?というと、来ている若者に相談した結果、Discordが一番旬で、便利だということを教えて貰いました。そしてユースセンターに来ている人達(中高性・スタッフ)で、Discordの参加者グループを作成しました。
今ではユースセンターに日常的に参加している若者が、グループにはいます。合計で20人ちょいといった感じです。
コロナウイルス影響下での活動
今、コロナによって対面環境が少ないなか、Discordがどのように活用されているのかを紹介します。Discordはハッシュタグ機能で、グループの中にお題が設定できます。そこで、私たちが実際にどんなお題を作っているのかを説明します。
➀雑談の場・・・友達同士が自由に語れる場です。学校の休み時間みたいな会話が日常的に行われています。
②アイデアの共有・・・普段ユースセンターには3Dプリンターがあります。またそこで3Dプリンターを習い、家で自分の3Dプリンターを買った人もいます。Discordでは技術的な質問や、これからどんなものを作ろうかなどの話し合いもされています。
また、マンガを書く際に参考となる写真や動画紹介もしています。趣味を皆で学ぶ場になっています。
③ゲームのコミュニティ・・・みんなで連絡を取り合い、対戦またはチームでゲームをしています。
④ディスカッション・・・お題を決めて話し合いをします。「ユースセンターの環境について」や「イベントの準備について」、「コロナの環境で、何故人達は外に出るのか?」などなど、、まず、今日のお題は何にするかをみんなで話し合い、それからお題についてみんなで煮詰めています。週に1,2回、ディスカッションしたい人が居たら声をかけて始めるといった感じで進んでいます。
➄重要情報・・・イベントやユースセンターの情報を共有しています。
⑥言葉遊びの場・・・みんなで言葉をつなげてストーリーを作ったりと、ちょっとふざけた遊びの場です。
・・・そんな感じで単純に表すことは出来ませんが、グループの中にもハッシュタグが存在し、さまざまな形で用いられています。
Discordでのルール
この場所には参加している中高生とスタッフが作ったルールがあります。
そこでは、差別・誹謗中傷・汚い言葉・人の自由を奪うようなことはしてはいけないと定められています。自分の言葉にはしっかりと責任を持つようにという基本定義があります。多様性を認め、人に不愉快な思いをさせないという、普段のユースセンターの基本ルールがここでも使われています。
この場では、ユースセンター同様、人はそれぞれルールを守っていて、問題は起こっていません。フランスの普段の大人社会より平和だと私たちは感じています。
オンラインで繋がることの意味
コロナの影響によって、みんなが対面環境で会えなくなった今、このオンラインの場は、若者+数人のワーカーによっていつも以上に活発的に活動しています。対面環境が叶わないからこそ、オンラインで普段の知り合いと会話するタイミングは、大人だけでなく中高生にも求められているのです。
日常がいつ変化してもおかしくない世界に居る私たち。ユースワーク環境も様々な場所に移行し、若者がしたいこと、居場所のサポートを多様化する必要があるかも知れません。
コロナの影響で若者の対面で会える場が消えていく中、ユース関連の組織・団体はDiscordを有効活用出来るかも知れません。
普段のユースワークの様子は↓から見られます。
mayonakanoonara.hatenablog.com