世界のユースセンターを巡る旅人

世界を旅する日本人とフランス人の話。

日本で子どもへの体罰禁止する法律可決。体罰の多い国フランスの実情とは、、

f:id:mayonakanoonara:20190619185548j:plain

Tania DimasによるPixabayからの画像

 

www.nikkei.com


日本でもついに体罰が法的に禁止されることが決まりました。

 

広がる体罰禁止の動き

体罰の全面禁止はすでに54カ国で定められています。1979年、世界で初めて体罰を禁止したのはスウェーデンです。北欧から始まったこの動きは、ヨーロッパ、世界へと長い時間をかけて動き出しています。

 

40年もの時を経て、やっと日本も体罰が禁止されることになりました。

tatsumarutimes.com

 

実は体罰の多い国フランス

EUでは現在、加盟国28カ国のうち24カ国が体罰を禁止しています。

フランスで、体罰禁止法が可決されたのは昨年のことです。

info.ensemblefr.com

フランスでは、体罰反対派は多くありません。2002年に政治家が公衆の面前で、子どもをビンタしたという事例もあります。また2015年の調査によると、フランス人の70%は体罰を容認しています。*1 子どもが悪いことをしたときのお仕置はフランスでよく行われ、常識のように染み渡っています。

2012年から2016年の間に、体罰によって363人の子どもが亡くなっています。1年間に約72人の子どもが体罰で亡くなっているというのがフランスの現状です。

そして2017年、体罰禁止についての法令は議論されましたが、そのときは否決されました。

2017年には、国が把握している範囲で47,745人の子どもが酷い体罰を受けたと報告されています。家庭内だけにとどまり公になっていない体罰は、この裏に多く隠されているでしょう。

そして2018年11月に、このような現状を持つフランスでは、その他EU加盟国に足並みをそろえる形で、すべての体罰を禁止する法案が可決されることになりました。すべての体罰には、身体的暴力、言葉による暴力、お仕置きが含まれています。*2

 

フランスが体罰禁止する理由

この可決の裏には、フランス周辺の国はすでに体罰を禁止しており、EU加盟国から体罰禁止の法令を作るよう促された影響がとても大きいそうです。つまりフランス国民自体は、体罰はそこまで悪いと思っていないのが現状です。つまり、フランス人によって可決されたというよりは、他国に促されて可決したというほうが色濃く感じます。

 

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村