| 5月24日、Fridays For Futureに参加してきました。
場所はドイツ・ザールブリュッケン。フランスとの国境にほど近い街です。街の中心には、ザール川が流れております。人口は18万人程度。学校がたくさんあり、学生も多くいます。
| 参加者
そんな街に集まったのは、目測で約1000人。8割9割が学生です。おそらくほとんどが高校生。ドイツやフランスの小さな街から、各地域のFridays For Futureに賛同する学生が、ザールブリュッケンで声を合わせようと集まりました。ザールブリュッケンに住んでいる人たち以外は、だいたいがグループでバスや電車、トラムウェイなど、公害をあまりしない方法で来ていました。
また、学生だけでなく大人も多く見ました。環境関連について違和感があり、Fridays For Futureの動きに賛同している大人達です。小さな子どもを連れて、家族で参加している人達も少なくはありませんでした。
幼稚園生くらいの子どもが、自ら書いたプレートを持って歩いている姿もありましたし、車いすで参加している高齢の方もいました。
つまり参加者は、幼稚園生~リタイアした高齢の方まで、幅広い世代が集まっています。学生メインの基本的にはスクールストライキでありつつ、そこに賛同する様々な世代が加わっているのです。
|リードするのは全て若者。若者主体でおこなわれるデモ
準備から撮影、誘導、交通整理、掛け声、司会など様々な仕事を学生スタッフが行なっています。おそらく皆、高校生くらいです。
・準備としては、当日のスピーカーやマイクのセットなどを行っていました。拡声器を持ってきているスタッフの姿もありました。クラウドファンディングで、資金調達もしているようです。
・撮影もすべて学生が行っていました。道路脇に立ち撮影している姿や、マンションの上などから撮影している様子を多々みました。
・デモ集団の端が歩道に入り、道路脇にいるホームレスや、ショッピングをしている人たちの邪魔にならないように常に誘導し、注意をしていました。大人も混ざった1000人を学生がまとめているわけです。警察も来ていましたが、デモが暴徒化することもなく、大きな道路の交通整理を行うだけでした。
・交通整理は、警察と協力しながら行っていました。大きな道路を歩いたため、たくさんの車を待たせることになりました。スタッフの若者は、待たせている車の運転手にデモを説明し、待たせてしまうことを話している姿も見られました。
・デモの中心となるかけ声も、学生スタッフが中心となって始めます。後ほど、かけ声の内容については紹介します。
・司会・進行もすべて学生スタッフが行います。大きな広場で大人も混ざる1000人が集まるなかで、学生が趣旨を説明している様子は日本ではなかなか見られない雰囲気でした。
その他、細かい所まで様々なことを学生スタッフが行なっていました。なるべく人に迷惑をかけず正統な方法で、賛同する人達の声をまとめて社会に発信するために、隅から隅まで若者が管理していました。
| 写真で見る、当日の流れ。
・12時00分:集合
スタートはSaarbrücken Schloss。美術館がある閑静な場所です。ここに、最初の写真のように人々が集まりました。ここで主催メンバーから話があります。基本はドイツ語で、フランス語も時折混ぜながら、今日の説明がなされます。(フランスの街から来ているグループもある)
・12時30分〜2時00分: 街を歩く
街を歩きながら、みんな想い想いにアピールします。
みんなで、声を合わせて叫びます。
「私たちはここにいます。私たちはうるさいです。なぜならあなたたちが、私たちの未来を盗んでいるから」
↓動画はTwitterから見られます
長くなりましたが、私たちが参加したFridays For Futureについて簡単に書きました。
— 真夜中のおなら🇫🇷Fridays For Future ドイツ🇩🇪で参加 (@mayonakanoonara) May 25, 2019
若者達が立ち上がっているこの動画を、是非見てください。#FridaysForFuture https://t.co/q0nJ1h6n8W pic.twitter.com/ydjzI02Ce0
「何が欲しいですか?」ー「 気候正義!」 「いつ欲しいですか?」ー「 今!」
「全てはお金のためだ!」
などと。(ドイツ語だったため、わかる範囲です。)
一番前の旗はとても芸術的で、おそらくアートを勉強している若者が描いたと思います。
持っているプレートに書いてあるメッセージのほとんどは、とても強く、非常な問題だということが伝わっています。
「地球Bはありません!」
「気候が変わることができるけど、なぜ私たちは変われないのですか?」
「気候ではなくて、社会を変えなさい!」
「あなたたちの世代は最後まで生きられますが、私たちには生きられる未来がない」
「地球は燃えている」
「私たちは、あなたたちに授業をするために学校をサボっています」
「海のレベルではなく、声を上げてください!」
などのメッセージがありました。
溶けている地球や、家を探している白い熊の絵などもありました。
沿道には、手を叩いて応援してくれる方々(ショッピングしている方、お爺さんやお婆さんまで)もたくさんいます。
街中を歩いていると、他の学生にも出会います。参加者の友達がいたりもします。しかし皆、自分の思いを社会に届けているだけなので、恥ずかしさなどは微塵もありません。逆に友達や街にいる若者が、意見に賛同してもえるようにアピールをしていました。
そして、デモを見ていながらFridays For Futureに賛同し、途中参加する方もたくさんいました。参加者が増え、列はどんどん長くなり、Fridays For Futureの集団はどんどん膨れ上がっていきました。
ある学生は友達と2人で街を歩いていて、たまたまFridays For Future のデモを見かけ、意見に賛同してデモに加わりました。彼と一緒にいた友達は参加しなかったのですが、彼は1人でも参加しに来ました。参加した彼は、デモの一員となれたことが、非常に誇らしそうでした。友達がデモに参加していなくても、1人でも参加する有志に感銘を受けました。
違った意見があってもいいのです。違った意見があっても友達でいられるのです。
このような感覚がありますね。
歩いているときは、掛け声、歌、フエ、トランペットなど、みんな想い想いでアピールをし、暴徒化することはなく、ただみんなで大きな声を出しています。
↑この歌も歌いました。
・歩き終わって2時~3時頃
全体でもう一度集まり、話があります。多くの人が最後まで残り、話している若者の声に耳を傾けていました。
| まとめ
グレタが1人で始めた運動は、若者の心を動かし、人々の心を動かし、世界に広がってきています。多くの若者は、地球の上に成り立つ現在の社会が、未来に続くとは限らないということに対して、大きな不安を抱えているのではないでしょうか。この不安が、Fridays For Future の動きにつながっていると感じます。
若者達が、自らの手で、自らの住む地球を守るためにこのような活動をすることは、社会にとってとても意味があることだと思います。年齢に関係なく、人は意見を持つことができます。それは、人が人を生きている証拠なのではないでしょうか。
人は、1人1人が違っていて、1人1人が孤独でありながらも、1人1人が意見を共有して、1人1人が暮らしやすい社会を作ろうとしているのではないでしょうか。
日本でも若者が声を上げ、社会が受け止められるような環境ができることを臨んでいます 。
↓グレタについては、以下記事で紹介されています。