世界のユースセンターを巡る旅人

世界を旅する日本人とフランス人の話。

【フランス】学生が主催の約1万人来場するアニメストに行ってきた。

普段私たちが授業をしているMJCに誘われ、ナンシーで開催されるアニメストというイベントに行きました。アニメストはマンガやアニメが中心のイベントで、アルザス・ロレーヌシャンパーニュ地方で最大といわれています。なんとそんなイベントを主催しているのは学生達です。

ホームページはこちら→Anim'Est

今回は私たちが見たアニメストの様子を紹介いたします。

 

 

会場外

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開場前からたくさんの人が並んでいます。若者がほとんどです。たくさんの人がコスプレをし、会場に入れるのを楽しみに待っています。

イベント会場はナンシー駅の目の前。バス停もすぐ隣にあり、交通の便は完璧な場所です。

 

販売コーナーの様子

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アニメ・マンガ・ゲームグッズがずらりと並んでいます。ぬいぐるみやTシャツ、ポスターなどを売るお店が出店しているような感じです。それにしても日本で目にするキャラクターがたくさん。フランスの日本アニメの浸透具合、恐るべしです。

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コスプレグッズもたくさん売っています。その中でも人気なのが。コスプレしている人の多くが刀を持っています。フランスでは特に日本の刀が人気です。それをベースに、モチーフされたマンガやゲームの刀もたくさん売られています。

 

ゲームコーナーの様子

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ゲームコーナーでは最新のゲームから昔のゲームまで、たくさんのゲームを体験してみることができます。写真は任天堂のコーナーです。そこでゲームの試合なんかも行われているみたいです。

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昔なつかしいゲーム機、任天堂64から最新の機種PS4やスイッチまで、本当に幅広いゲーム機があります。ブラウン管テレビも置かれてました。大人から子供まで、会話しながら世代を超えた遊びができるような場でした。

 

コスプレをする人々

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来場者の半分以上がコスプレをしていました。コスプレはアニメから日本の文化に関わるもの、アメコミまで本当に多種多様です。

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その年に流行ったものをコスプレする人が多いみたいです。知らない人同士、その場で知り合って仲良くなり、写真を取り合っている光景を何度も目にしました。

来場者もこのような形で参加し、イベントを盛り上げる一員となっているのが印象的でした。なんといってもみんな楽しそう!

 

日本文化を体験できるコーナー

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抹茶などの日本食を体験できるコーナーもあります。日本食クイズなんかもやってました。タピオカドリンクも発見。たくさんの人で賑わっていました。

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食だけでなく書道などの芸術や、囲碁などのゲームもありました。写真は自分の名前を書道で書いて貰えるというサービスです。フランス人の方が書いていらっしゃいました。

ナンシーには囲碁クラブもあるようで、その方々が囲碁の体験コーナーをやっていました。

この他にも、メイドカフェやカラオケ大会なんかも行われて、会場内の食事を買える場所では、おにぎりやラーメン、弁当などが売られていました。アニメの横に、日本のあれこれがたくさん転がっていました。そして、その文化を紹介している人の半数ぐらいがフランス人でした。

 

学生が主催するイベント

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今まで紹介してきたものの全てを取りまとめているのは、ナンシーにある学校Ecole des Mines de Nancyの学生です。学生はアニメストの団体を組織しました。学生サークルのような形で毎年メンバーが替わり、次の世代に受け継ぎながらアニメストをやっています。メンバーが替わりながらも、これだけ大きなイベントを続けるのは容易ではないでしょう。

2003年始まったアニメストは、16年続く歴史あるイベントです。様々な団体から協力をえながら、とても大きなイベントにまで成長しました。毎年来場者数も増え、いまでは2日間で1万人近くが来場するそうです。

スタッフは学生や、ボランティア。スタッフも若者、参加者も若者、会場にいるのはほとんど若者です。個人的には、高校の文化祭のアニメ特化版のように感じました。

 

マンガのイベント事情・歴史

今の3・40代の方々がこのような日本関連のイベントを作っていったそうです。パリのジャパンエキスポも今の状況が確立され始めたのは2000年前後のようですし、この時期にフランスではたくさんの日本関連のイベントが始まっていったようです。*1

フランスは世界的にも早く、アニメやマンガ、ゲームが入ってきたようです。今の50代くらいの人でも、子供のときに日本アニメをテレビで見ていた人が多くいます。30代の人が小中学生のときには、ポケモンがフランスで始まり大ヒット。多くの若者がポケモンの歌を知っています。*日本とは異なる歌です。

日本関連のイベントは、フランス国内で現在100前後おこなわれているそうです。ちなみにフランスは、日本の次にマンガが売れている国だそう。*2実は世界屈指のマンガ大国なのです。

そんなフランスで開かれるマンガ・アニメイベントは大人気。今では国内で有名な存在になっています。

 

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個人的な感想でまとめると、、敷居の低い参加型イベント

会場内はアニメ・マンガが好きな人であふれ、みんなが仲間のような、、なんとなく一体感がありました。知らない人同士でも仲良くなり、一緒に写真を撮り、ハグをし、好きなアニメやマンガの話をし、、人と人が近いフランスならではの感じなのかも知れません。

また、誰が決めたわけでもないのに、来る人の多くは仮装をしています。渋谷ハロウィンのようです。その自主性と、みんな自由で好きなようにイベントを鮮やかにするという敷居の低い参加型な部分が、このイベントがさらに人を引きつける要因になっているように感じました。若者が若者目線で若者のためのイベントをやるというのが良いのかも知れませんね。

コスプレしている人に聞いたのですが、コスプレをすると自分に自信が持てて、普段とは違うちょい非日常てきな気分になれるんだそう。アニメストは若者のちょっとした夢世界みたいです。

 

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