ロレーヌ地方の田舎にいる私たちは、唐突にヒッチハイクでナンシーまで行ってみました。約100キロの道のりです。
今回はヒッチハイクの様子をレポートしつつ、学んだことをまとめたいともいます。
ある晴れた日
2019年の2月。ロレーヌ地方の晴れる予報が今日まで。この後は曇りもしくは雨模様。折角の晴れた日、何かしよう。ということで午後から思いつきでヒッチハイクをすることにしました。
ロレーヌ地方は冬場は基本的に曇っています。太陽が出る日が続くことは珍しく、太陽は人々を明るい気分にさせてくれます。いろんな人がそんな珍しい太陽が出た日には外に出るのです。
持ち物
ヒッチハイクについて何も知らない私たちが持ったものは、水・携帯・襲われたときのためのスプレー・財布・段ボール・マジック・リンゴのみ。(財布の中身が日本円だけということをこのときはまだ知らなかった)あとは歩きやすい靴や、寒くない格好を具えヒッチハイクに出かけました。
大冒険の始まり
大きな道に出るまでとりあえず歩きます。
大きな道路に出てから早速ヒッチハイク本番です。私たちは「ナンシー」と書いた段ボールを持って、1カ所に停滞する形ではなくて道路脇を歩くことにしました。なるべくナンシーへ行く車が多い道路に近づこうとしたのです。
それは、それは、辛い冒険でした。
大きい道路の脇は排気ガスで空気が悪い。それに歩道もなく、歩く草の中にはゴミが一杯。車のスピードも速く危ない。正直言って今すぐにでも辞めたいような劣悪な環境でした。
そんな環境を歩けど歩けど車はとまってくれません。いろんな人がそんな私たちを応援してくれました。
声をかけてくれたり、クラクションで「プップー」とやってくれたり。(応援されているのか分かりませんが)とくにイエローベスト運動をしている方々は優しく話しかけてくれて、ナンシーまで行く車が多い道を教えてくれたりもしました。
そんな感じで2時間があっという間に過ぎていきました。
なぜ車が捕まりづらいのか
余談ですが、昔は今に比べヒッチハイカーを乗せてくれる車が多かったそうです。最近は何故、難しくなったのかということを少し書きたいと思います。
信頼性の問題
まず第1に、ヒッチハイカーが危険人物じゃないかと思われている点が挙げられます。予測不可能な事件が起きる世の中で、人と人との信頼性というのが失われているのかも知れません。
私たちはカップルの女1・男1でヒッチハイクをしていました。この組み合わせは意外と人も信頼し、乗せてくれる可能性が高いほうだそうです。男2人とかだと1人のドライバーなどは少し怖く、乗せづらくなります。そういった組み合わせの問題もあるようです。
人を乗せることがビジネスになった
もう1つは、一般人が人を乗せて移動することがビジネスになった点です。アプリやサイトで車に乗せる人と、乗せて欲しい人が登録して、そこで繋がることができるというサービスです。車に乗せる人は料金を設定し、乗客からお金を貰うことができます。
日本ではあまり流行っていませんが、欧米ではかなり知名度があり使っている人もたくさんいます。アメリカではUber、ヨーロッパではBla Bla Carが主流みたいです。
例:(車に乗せる人)今週末パリに行く。席が空いてるから何人か乗ることができる→サイトに掲示して乗りたい人がいるかどうかメッセージがくるのを待つ。
(パリに行きたい人)サイトでパリ行きの車を探す。自分に見合った条件の人にメッセージをする。
お互いが合意したら・・
パリまで同じ車で行くサービスをして、ネットで支払い。
だいたいこんな感じです。値段は人によって様々なセッティングをしています。フランスでは昔、バスや電車よりも安くセッティングしている人が多かったのですが、最近はバスと変わらないくらいの値段が増えてきました。
このように一般人でも車に人を乗せて、お金が貰えるというビジネスが浸透してきました。そのためヒッチハイクのように、無料で乗せて貰ってどこかへ行くというのは少し厳しくなってきている模様です。
この2点より、最近はヒッチハイクが困難になってきたといわれています。
2時間半歩き、ついに
こんな困難な状況とも知らずに、どうにかなるだろうと歩き出した私たちは少し甘かったようです。
2時間半、約7キロ歩いて、日が暮れ始めそうだし、もーダメかな、そろそろ帰ろうかなと思っていたその時、黒い車が前で停車!!!
走っていくと、なんと乗せてくれる!しかも目的地のナンシーまで直で行くらしいのです。約100kmの道のりを車に乗せて貰えることになりました。
とりあえず一安心。車の中では運転手の方と色々話し、たくさんのことを学ばせていただきました。
ヒッチハイク
私たちは2時間半で無事、人に乗せて貰うことができました。後々調べてみると2時間半というのは特別に長い数字でもないようで、もっと待つことも多いみたいですね。
私たちの反省点は、勢いでやり過ぎたため準備が整っていなかったところ。お金€を持たず、身を守るものはスプレーだけという超絶軽装備で臨みました。フランス人のだいたいが持っている、小型のナイフくらいは必需品みたいです。
ヒッチハイクする際はしっかりとその国の情報、持ち物等をある程度サイトで調べてから出発することをすることをオススメします。自分の身は自分で守るしかないみたいです。。
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