フランスのデジタルユースワークの場に関わって約半年。隣町のゲームのイベントに誘われ、出張することになりました。今回は、EJN(下記事参考)が室内から外に出て行ったときの様子をレポートします。
街で開かれるゲームのイベント??
まず、街で開かれるゲームのイベントとは、最新ゲームやボードゲームを持ち運ぶ業者みたいのがあって、そこに頼んで行います。ヨーロッパでよくある、移動遊園地のゲーム版みたいな感じです。
今回開かれたのは、人口1万人くらいの街。ここには、普段ゲームが出来る場というのは、各個人の家以外にありません。そこで1年おきに、ゲームのためのイベントをすることで、子供達は新しいゲームにチャレンジすることができます。また、子供と一緒に来る大人も楽しめるような、ボードゲームもそろっています。
その場には、地域のE-Sportsのチームや、私たちEJNもゲームに関連する団体として招待いただきました。
EJNは何を提供できるのか
具体的に私たちは何を提供したのかというと、EJNの紹介プリントの展示・3Dプリンター体験・紹介とマンガ体験教室・折り紙体験と、普段やっていることを外に持ち出しました。なぜこうなったかというと、中高生で話し合った結果、特別なことをするのでは無く普段の技術を人に見せて、EJNの存在を知って貰えたら良いねということになったからです。
EJNのようなデジタルユースワーク自体の必要性に疑問を感じる人の割合が少なくなく、まずは人に認知して貰おうというのが最優先でした。EJNに来ている中高生の親や、役所の人達までたくさんの大人が来る中で、EJNのような場所の必要性をアピールする良い機会です。
それではそれぞれがどんな様子だったのか紹介していきます。
3Dプリンター
3Dプリンターの場所では、3Dプリンターを動かしながら、中高生が使い方を説明しました。3Dプリンターは時間がかかるため、来てる人が実際に体験できるというところまでは出来ませんでしたが、興味を示している子供や大人はたくさんいました。日常で、一般的にはあまり見ることないですよね。
マンガ
マンガの場所では、EJNでマンガを学んだ中高生が、来ている大人や子供に、描き方の基本を教えました。フランスのマンガ人気はなかなかのもので、ゲーム目当てにイベントに来た人でも、たくさんの人が興味を示していました。
折り紙
折り紙の場所もマンガ同様、折り紙を普段している中高生が、来ている人に折り紙の仕方を実際に紹介しました。折り紙も意外と目にする機会が多くないらしく、人が途絶えることはありませんでした。
スタッフは手出ししない!
以上のことを見ても分かるように、スタッフは出来るだけ手出しせずに、中高生だけで回すように取り組んでいました。中高生は、普段のEJNとは異なる環境で、積極的な参加をしているのがとても印象的でした。楽しそうな様子がなによりも良かったのではないかと感じます。
イベントの成果は、、、
EJNとしては、多くの中高生が満足している様子です。外に出て、外の環境でも、自分がしていることが認められるということが分かり、喜んでいる中高生はたくさんいました。「こういうことあったね」と振り返っている様子もたくさん見られました。
また、目標であったEJNの存在を知って貰うという部分においても、かなりの成果があったように感じます。当日は市長などの街の偉い人もたくさん来ていて、興味深くEJNが何をしているのかを聞いていました。
後日、このイベントについて新聞記事が上がったなかでも、なぜかEJNのブースが一番上の写真に。会場の中でも、コミュニケーションを取りながら特に活気づいていたきがします。
折り紙の部分ではさらなる進展もありました。花の展示イベントを主催しているという方が来ていて、その人は折り紙で花を作って是非そのイベントに参加してくれないかと、EJNに依頼してくれました。EJNで特に折り紙を熱心にしている高校生が主体となって、花のイベントに出向くことが決定!自分がするよりも嬉しい出来事です。
イベントに出向く意義とは
イベントに出向く上での、下準備から実践まで、全ての分野で中高生が関わることで、実際の参加を通して中高生が学ぶことは多かったように感じます。なによりも、普段あまり自信のないEJNの中高生が、外の場で活動し認められることで、少しずつですが自信がついていくのではないかと思います。
もしユースワークの実践の場で、来ている人が外で何かしてみたいって思う機会があったら、外に出て行く活動も学びや出会いがあるかも知れません。