世界のユースセンターを巡る旅人

世界を旅する日本人とフランス人の話。

先生が昼休憩にワインをたしなむ国・フランス

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「学校の先生は、昼食のために家に帰り、ワインを飲みながら昼食をする。」

この文面を見て驚くフランス人はさほど多くないでしょう。フランスでワインを飲みながら昼食を取ることは、至って普通のこと。学校の先生がするのも理解の範囲なのです。

 

 

どのくらいの人が昼にお酒を飲むのか

最近のある調査では、働いている人の4人に1人が「仕事の合間にお酒を飲む」と回答しています((https://www.topsante.com/medecine/addictions/alcoolisme/alcool-un-francais-sur-4-boit-au-travail-70815?fbclid=IwAR3R88bqOAJBqshkwmumXzC7NByABjup-fbl2ri6ZqmWu7rYS-5PSWkhwsU。つまり半数まではいきませんが、仕事の間にお酒を飲む人は珍しくなく、人達もそれを容認しています。

仕事の合間というのは、特に昼休憩のこと。昼休憩は20分~2時間の間が一般的です。

ちなみに学校の昼時間は最低1時間半。先生は、子供達と一緒に昼食を食べるわけではなく、家に帰ったり、職場で食べたりと人によって様々です。このようにフランスでは昼食時間が長いと家に帰る人も多く、ワインを片手に昼食をとるなんてことがあります。

昼にお酒飲んだら、飲酒運転では?

フランスの飲酒運転は、血中アルコール濃度0.5mg/mLからと決められています。ちなみに日本は0.3mg/mL。つまりフランスのほうが高い数値になっています。

フランスのこの数値は、ワインはグラス2杯分に相当します。その程度の飲酒ならば、ワインを飲んで運転することができます。日本より飲酒運転については緩いことが分かりますね。

法律的に大丈夫

一体、昼食時にワインを飲むことは法律的に大丈夫なのでしょうか?

法律には、

「ビール・ワイン・シードル・ポワールだけなら、仕事の前・仕事中に飲んでも大丈夫。ただし、酔うまで飲むもしくは、酔った状態で出勤するのは禁止。もし、社員が酔って出勤しようとした場合、社長は止めなければならない。」

といった内容が書かれてます。そして、もし社員が酔った状態で働いていた場合は、社長が罰を受けることになります。

このように「酔う」という言葉を使い、明確な基準というのはとても分かりづらいというのが現状です。大人としての社会的常識の範囲を、人達にゆだねているといった状況なのでしょう。

つまりフランスでは、学校の先生を含めた仕事をしている人が昼にお酒を飲んでも法律的に問題はありません。

休憩は休憩。

フランス人にとって休憩は休憩。そのときはリラックスするために、いつもの食事をします。いつもの食事では、ワインを飲むのが普通。だから休憩時にワインを飲むことにも違和感がありません。

このようにフランスでは、様々な職場でお酒を飲むことが許されているようです。